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丸川病院様(富山県下新川郡)

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院長丸川 浩平 先生

本部長中島 和彦 様

診療科目
脳神経外科、リハビリテーション科、整形外科、神経内科、内科、肝臓、消化器内科

※本内容は公開日時点の情報です

目 次

医療法人社団秋桜丸川病院は看護支援を拡充するため2020年1月に電子カルテシステム『Medicom-CK』を導入しました。丸川浩平院長は「電子カルテシステムに合わせて自分たちの動きを変えていくのではなく、自分たちがやりたいことを電子カルテシステムで実現していくために様々なアイデアを試し、工夫できることが『Medicom-CK』の面白さ」と話します。導入から1年余りが経過し、「院内の情報共有がしやすくなり、看護師が効率的に動けるようになりました」と丸川院長。同院の中島和彦本部長も、導入によって「働き方改革の推進と医療の質の向上につながりました」と評価します。

定時帰宅を目標に掲げ看護業務を支援

丸川病院は全38床。病床稼働率は99%超、丸川院長は「平日の入院患者は多い時で4、5人。これだけ多くの患者の回転に対応するためには看護師の人数も必要ですが、看護支援ツールの充実も欠かせません」と話します。

最初に掲げた目標は残業時間の短縮です。同院の看護師数は30人で、うち15人が子育て中の看護師ら時短勤務者。容体が急変した患者の処置などのため、勤務時間内に帰宅できないこともありました。一方、フルタイムの看護師も業務引き継ぎなどで、定時の午後5時30分に帰宅できず、午後7時、8時になることも多かったといいます。そのため「時短勤務の看護師も受け持ち患者の観察や記録をできるような業務形態にしないと病棟が回りません。まずは定時帰宅を目標に1日の業務が午後4時30分には終わるように業務改善することにしました」(丸川院長)。

業務改善に向けて丸川院長は、看護師が効率的に動ける情報共有システムを作ることにしました。どのようにすれば継続看護ができるようになるのか、一つひとつ検討していきました。「例えば看護師が夜勤明けに休みを取れば、その間に患者の状態や病棟の状況が変わります。その変化が一目でわかり、引継ぎも含めて一元管理できるように、丸川院長自らヒアリングを重ねて業務改善のアイデアを出していきました」(中島本部長)。

“いいとこ取り”で運用 やりたいことを電子カルテで実現

アイデアを具現化するために導入したのが『Medicom-CK』です。丸川院長は「大手メーカーの電子カルテシステムは、システムに合わせて自分たちの動きを変えなくてはいけませんが、『Medicom-CK』は工夫できる要素がありました」と導入に至るポイントを説明します。例えば「自分たちの思いを実現するために様々な機能の“いいとこ取り”ができ、『この機能を代用できるのではないか』と試せる面白さもありました」。中島本部長も「組織体系や構造、考え方、職員の動きは病院によって違うのに、電子カルテシステムに合わせていかなければならいないことは大変なストレス。それでは満足感の得られる業務の流れには絶対につながりません。一方、『Medicom-CK』は自分たちの取り組みの中に、電子カルテをのせていくイメージ。我々のわがままを叶えてもらえました」とメディコム及び販売代理店の担当者に感謝の言葉も伝えています。

丸川院長はさらに「あらゆる職種の職員が電子カルテに情報を入力して一元管理し、『ここを見れば情報を得られ、病院の方向性がわかる』ことを示そうとするとき、『Medicom-CK』には実現できそうなプラットフォームがありました」と付け加えます。

『Medicom-CK』を導入するまではメディコムの外来用電子カルテシステムを工夫しながら活用していました。また、販売代理店の担当者がフットワーク軽く要望に応えてきたことも評価していました。こうした両者の信頼関係はシステム導入後も継続され、現在ではメディコム及び販売代理店の担当者と病院の間で毎月1回定例会を開いて意見交換し、改善に向けて取り組んでいます。

いいとこ取りで運用 やりたいことを電子カルテで実現

フリーライセンスを生かして端末を自在に増設

『Medicom-CK』はブラウザを使用し、だれもがとっつきやすい統一された操作性や一括入力などの機能が職員からも好評です。さらに端末を自由に増やせるフリーライセンスも大きな特長の一つ。丸川院長も「導入前にスマートフォンでも閲覧できるという説明があり、これは『面白そうだな』と思いました」と振り返ります。

院内をラウンドする看護師には持ち運びしやすいiPad端末を持たせて、処置をするたびに入力できるようにしました。さらに、リハビリスタッフが看護記録を閲覧する必要性を考え、リハビリ部門や地域連携室などにも端末を設置しました。

その結果、導入当初はノートパソコン8台だけだった病棟の端末が、およそ1年後には3倍増となり、iPad端末も10台を活用し、病院全体の端末は60台に達しました。中島本部長は「端末の配置場所に応じて職員が動くことになれば、自分たちの行動を電子カルテに合わせることなります。しかし、『Medicom-CK』は運用していく中で必要に応じて増やすことができました。通常はコストがかかってきますが、それもなく端末を増やしていける環境も魅力です」とメリットを強調しました。

看護記録の入力に当たっては、丸川院長がテンプレートを考案・作成しました。看護記録は長文になりがち。きちんと読めば非常に多くの情報を得られますが、振り返ると情報が多すぎてむしろ混乱するというジレンマがありました。中島本部長も「看護師は、学校で学んだことや先輩に教わったことをそのまま現場に持ち込む傾向があり、ルールがあってないような状態でした」と指摘します。

テンプレート化に加えて、入力項目に関連した記録をピックアップして表示するなど、過去の記事を閲覧しやすくしました。これにより全員がほぼ統一された書式の文章で記録でき、情報収集も容易になったのです。中島本部長は「電子カルテが看護師の思いや言葉を共通言語にしてくれました」と評価します。

情報共有に当たっては、スタッフステーションに50インチの大画面モニターを設置し、「病棟全体の看護処置や投薬などを時間軸で示し、例えば午後2時から午後3時までに処置しなければならない患者が相当数いることを少し遠目でも確認できるようにしました」(丸川院長)。このモニターを見れば最新の情報がわかります。さらに大画面のため、異なる3つのブラウザでカルテを同時に表示することもでき、有効に活用しています。

フリーライセンスを生かして端末を自在に増設

看護業務の効率化が進み、患者にやさしくできるゆとりも

導入から1年余り、丸川院長は「まだ完成ではないが、看護業務の効率化が進みました。当初と比較して情報収集の時間も早くなり、看護師もほぼ定時で帰宅できるようになりました」と成果を紹介し、「導入してよかった」と目を細めます。中島本部長も「電子カルテのブラッシュアップと当院の業務改善の相乗効果で大幅な効率化と医療の質の向上につながりました」と成果に手応えを感じています。

今後の取り組みについては、すべての職員の業務改善を進め、看護支援をさらに強化することを挙げています。「医療機関の業務は、規模が小さくなるのに伴って細分化できなくなる傾向があります」と丸川院長。そのため「処置に関わる物品の在庫管理から使用後の消毒や廃棄などに至るまで看護職が関わらないといけません。そうした手間を一つでも減らしてあげたい」と話します。診療報酬改定のたびに記録する項目が増え、看護師が患者のベッドサイドに行ける時間が削減されていく中で、「看護師がケアしやすいように環境を整備し、さらに効率化を進めていきたい」と力を込めました。

電子カルテシステムの導入を検討している病院関係者に対して丸川院長は「職員にゆとりがなければ患者や同僚にもやさしくできません」と持論を語った上で、「そのゆとりを生み出す手段の1つが電子カルテシステムです」と強調します。「システム機器の導入で課題を解決できるのであれば、イニシヤルコストも長い目で見れば、改善につながります」と前向きに捉えるように提言しています。

看護業務の効率化が進み、患者にやさしくできるゆとりも

成功のカギ

院長に伝えれば何とかなるかも」―。そうした雰囲気が職場内に醸成されたことが成功のカギになりました。丸川院長自らが先頭に立って業務改善に取り組む姿を見て、職員の意識が『言っても変わらない』から『言えば変わるんだ』に変化。職員全体のコミュニケーションが密になり、業務改善が進んでいったのです。丸川院長は職員と意見交換を重ね、電子カルテの入力の仕方などを度々変更しました。「現場から『また変わってる』と言われるが、『やりにくくなった』という声はない。スタッフが変化にきちんとついていけている」と手応えをつかんでいます。

丸川病院

住所:富山県下新川郡入善町青島396-1
開設年月:1979年(昭和54年)9月
病床数:38床
職員数:132人
診療科目:脳神経外科、リハビリテーション科、整形外科、神経内科、内科、肝臓、消化器内科
医療機器:MRI、CT、超音波、内視鏡、骨塩定量、光トポグラフィー等
理事長:丸川 忍 先生
院長:丸川 浩平 先生
Webサイト:http://www.marukawa-hp.com/

CKシリーズ(電子カルテ)の
導入事例

導入製品のご紹介

CKシリーズ
(電子カルテ)

一般・療養型中小規模病院に必要な機能・システムを厳選。シンプルで使いやすい操作性、中小規模病院に特化した機能性、短期間で納入可能なパフォーマンスが特徴です。
また、院内外のコミュニケーションを円滑にし、チーム一体の医療だけでなく、法人グループ内の連携はもちろん、地域連携にも貢献します。

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