《ここがポイント!》
- 厚生労働省は、2025年に向けた地域医療構想の推進区域として、島根県の全7つの構想区域を設定する方針を明らかにした。
- 奈良県や福岡県の一部区域も推進区域とする一方、北海道など3道県とは調整中。
- 都道府県は推進区域の調整会議で将来の医療提供体制などを盛り込んだ区域対応方針を策定し、医療機関はそれに基づき対応方針の検証を行う。
~地域医療構想における推進区域及びモデル推進区域の設定等について(7/31付 通知)《厚生労働省》~
厚生労働省は、2025年に向けた地域医療構想を進めるための「推進区域」として島根県では全ての構想区域(7カ所)を設定することを明らかにした。地域の実情を踏まえた対応で、9月末までに正式に設定する。
厚労省が推進区域に設定する予定の島根県の構想区域は、「松江」「雲南」「出雲」「大田」「浜田」「益田」「隠岐」の7カ所。また、奈良県の「中和」や福岡県の「京築」の構想区域も推進区域とする。一方、北海道と兵庫県、鳥取県の3道県とは調整中で、それら以外の41都府県の推進区域は7月10日に公表した(資料4P参照)。
厚労省では各都道府県に原則1、2カ所、推進区域を定める方針だが、複数の圏域にまたがって医療提供上の課題を解決しなければならない場合などでは都道府県に3カ所以上設ける。東京都については全13構想区域を推進区域にする予定だ。
地域医療構想を巡っては、国が都道府県当たり原則1、2カ所の推進区域、全国に10-20カ所程度の「モデル推進区域」を9月末までにそれぞれ設定した上で、モデル推進区域でのアウトリーチの伴走支援を行う。
都道府県では推進区域の調整会議で話し合いをして、その区域での将来の在るべき医療提供体制やその体制を作る上での課題、課題解決の方向性や具体的な取り組みなどを盛り込んだ区域対応方針を24年度中に策定する。一方、医療機関は区域対応方針に基づき「対応方針」の検証を24年度と25年度に行い、必要な見直しを行う。
その「対応方針」の検証について、厚労省は7月31日付の医政局長通知で留意点を周知。検証に当たっては都道府県と医療機関が連携し、これまでに策定した医療機関の「対応方針」での病床機能の見直しなどの内容と、区域対応方針に定める取り組みなどとの整合性が保たれているかどうか確認するよう促している。さらに、医療機関の対応方針の見直しが必要かどうかも含め推進区域の調整会議で合意・確認することも求めている(資料2P参照)。
一方、2カ所以上の構想区域が推進区域として設定された都道府県で複数の構想区域にまたがる課題の解決などに取り組む場合には、都道府県が区域対応方針をまとめて作成しても差し支えないとしている。ただし、その場合でも構想区域ごとに状況が異なると考えられるため、構想区域ごとの現状や課題、取り組みなどが明らかとなるように記載を工夫するよう求めている。
(資料公表日 2024-07-31/MC plus Daily)
資料1:地域医療構想における推進区域及びモデル推進区域の設定等について(厚生労働省)
(提供 / 日本経営)
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