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クリニック経営 医師 事務長 2024.11.18 公開

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「波乱に満ちた開業医生活の始まりでした」多様化する医師のライフスタイル 座談会Vol.1

変化と多様性の時代。医師の生き方・働き方も時代に合わせ、これまでとは異なる選択を求められるようになりました。「医師」としてのキャリアプランと、一人の人間としての「ライフプラン」の両立。多忙な日々の中、先生たちはいつ・何を考え・どう動いたのか?座談会形式で医師のリアルに迫ります。

※本内容は公開日時点の情報です

#開業検討 #開業地選定 #事業計画 #労務管理 #開業直後の悩み #マネジメント #業務効率化 #多様化する医師のライフスタイル

目次

<参加いただいた先生のプロフィール>

舞浜太郎先生 内科クリニック院長。30代。専門は糖尿病内科。
DIO先生 家庭医療専門医として病院と診療所に勤務。30代。内科・小児科や外傷処置など、幅広く田舎のニーズに対応。
さくら先生 内科クリニック開業医。40代。専門は腎臓高血圧内科。漢方専門医の資格も取得。

※座談会は2024年4月に実施された内容です。各先生のお名前はハンドルネームです。

まずは自己紹介をお願いします

――先生方、本日はお忙しい中ご参加いただきありがとうございます。早速ですが、まずは簡単に自己紹介をお願いいたします。最近の関心ごとがあれば、併せて教えていただけるでしょうか。

舞浜太郎先生:みなさまよろしくお願いいたします。舞浜太郎です。
30代、糖尿病メインに内科全般をやっています。現在は複数のクリニックを有する医療法人に所属し、院長を任せていただいています。
最近の関心ごとは、診療報酬改定に伴って院内のフローを改善できないかという点と、リバプールの遠藤の活躍を見ることですね(笑)。本日はよろしくお願いいたします。

DIO先生:DIOです。私は現在30代、医師年数は二桁に差し掛かったくらいのところです。
家庭医療専門医として子供から大人まで、内科・小児科のみならず外傷や皮膚処置など田舎のニーズに応えられるべく診療しております。
現在は病院の役職と診療所の所長を兼任しており、大規模病院週2、小規模病院週1、診療所週1(時々週2)、研究的な業務を週1でやっております。
最近は、研究やあらゆる分野へのAI活用についてとても興味があります。よろしくお願いいたします。

さくら先生:はじめまして、さくらと申します。40代、腎臓高血圧内科が専門で漢方専門医も持っており、現在は一般内科を中心に内科クリニックを開業し院長をしております。開業して4年と少し経ちました。
現在は、今年度の診療報酬改定にどのように対応していけばよいのか、また普段の診療のカルテ記載などをいかに効率良く進められるかなどに興味がありますね。また、人事面では、人の管理はけっこう大変なので、AIや外注などを活用して少ない人数でクリニックを経営できないか、ということも日々考え中です。本日はよろしくお願いいたします!

――自己紹介ありがとうございます。診療報酬改定施行直前※ということもあり、やはり改定内容には注目が集まっていますね。多忙な先生方が人事やAI活用による業務改善にどのような展望をお持ちか、という点も後ほどお聞きできればと思います。

開業という選択肢について、考えること

――早速、まずは本題の「働き方やキャリア」についてお伺いできればと思います。舞浜太郎先生、DIO先生は、現在は勤務医としてお勤めだと思いますが、開業を考えたことはありますか。

舞浜太郎先生:私は、開業は数年後をイメージしていますが、子供や家族の都合で伸びるかもしれません。ただ、早ければ早い方がいいと思っているので悩んでいます。

DIO先生:私は、自身での開業については興味がないわけではありませんが、直近では考えておりません。現在の働き方で満足していることや、診療所での仕事経験から、開業は人事なども大変だろうと思われるため。もし開業するに当たって関心事があるとすれば人事問題ですね。

――さくら先生はいかがでしょうか。開業5年目とのことですが、開業に至った経緯について教えていただけますか。

さくら先生:私は、元々は常勤で市中病院勤務中に第一子を出産し、産後も常勤で市中病院へ復帰、その後子育てのため非常勤になり長く勤務していました。市中病院の外来や透析担当、透析クリニック、内科クリニック外来、訪問診療クリニック、産業医など色々と勤務をしておりましたが、このまま年を取った時の働き方を考え始め、子供が中学生と高校生になったのを機に開業を考え、たまたま希望する場所に巡り合えたためクリニックを開業することにしました。

――お子様の出産を機に非常勤に、その後クリニック勤務中心に…と、ライフイベントに合わせて働き方を変えてこられたとのことですが、常勤→非常勤へ、病院→クリニックへ、クリニック→開業、と働き方が変わる際に、不安や葛藤はありましたか。

さくら先生:子育てで、非常勤となるときはというか、子供を生むときには他の同期より仕事面で遅れをとってしまうという焦りは常にありました。そのため、自分の出来る範囲で色々とあがいていましたね。エコーを勉強しに行ったり、産業医をとったり。そのときに知り合った方や学びが開業してからも役に立っています。そういえば、漢方も非常勤となったときに専門をとりました。漢方と開業は、意外と相性が良いのではと思っています。

――リアルな心情を教えていただきありがとうございます。焦りや不安がある中、解消されるべく積極的に動かれていたのですね。

さくら先生:そうですね。クリニック勤務も、当時はそれ以外に選択肢が無かったので働き方としては仕方がなく始めたことでしたが、クリニック時代に一般内科で開業医としてのノウハウを学べたこと、レセプト業務にも関わらせていただき、レセプトの様々なコツを学べたことは、開業した今も役に立っています。ここまでは、もう仕方なく流されて仕事をしていたのであまり考えていなかったのですが、開業は色々と考えました。借金をしてやっていけるか、という不安は常にありますが、特に最初の二年ぐらいは不安の方が強かったです。私の場合、共働きなので、最悪私が家計をマイナスにしなければ何とかなるかと思ったので、多少気楽さはあったかもしれませんが。自分の収入で家計を支えながら開業の資金も、となると本当に大変ですよね。

――実際に開業してみて、いかがですか。

さくら先生:実は開業した直後にコロナになり、波乱に満ちた開業医生活の始まりでしたが、今は非常勤の時より収入も増えて(その分、仕事量も増えましたが)、子供の学費がかかってもなんとかなるようになったので良かったです。今は不安より楽しさが優っています。
しかし、開業は自分に裁量がありメリットもある一方、人事面など大変なことも多いです。

――ありがとうございます。三者三様の働き方、キャリアを構築されている先生方に、それぞれの働き方のメリットやデメリット、最近の関心ごとや苦労など、次回以降でより掘り下げてお聞きしていきたいと思います。

シリーズ「多様化する医師のライフスタイル」は、全8回(予定)に分けて配信いたします。
次回は、先生方の「キャリアプランとライフプランの両立」に迫ります。

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