《ここがポイント!》
- 政府は2025年度予算の概算要求基準を了解し、社会保障費の自然増を4,100億円とした。重要政策では「重要政策推進枠」や「事項要求」を認め、予算編成過程で検討する。
- 25年度には薬価の「中間年」が行われ、予算編成の焦点の1つとなる。
- 骨太方針2024では、医薬品開発のイノベーション推進や安定供給確保の必要性、物価上昇などを踏まえ、薬価改定の在り方を検討するとしている。
~令和7年度予算(7/29)《財務省》~
政府は7月29日の臨時閣議で、2025年度予算の概算要求基準を了解した。医療や介護などの社会保障費は、技術の進歩や高齢化に伴う伸び(自然増)を4,100億円とする。また、物価の高騰対策や賃上げ促進の環境整備などの重要政策では、「重要政策推進枠」としての要求や金額を示さない「事項要求」を必要に応じて認め、予算の編成過程で検討する(資料1参照)。
岸田文雄首相はこの日の経済財政諮問会議で「デジタルとAIによる生産性の向上、官民連携の下での戦略的投資などにより、経済成長を確実なものとするとともに、財政健全化の取り組みを継続する」と述べ、メリハリの利いた予算編成を進める考えを示した。
概算要求基準は政府予算の編成に向けて要求を行う際のルールに当たる。25年度予算の概算要求は、各省庁が基準に沿って8月末までに行う。政府内の予算編成作業は年末にかけて本格化し、財務省が政策を査定する。
24年度の予算では、社会保障の自然増として概算要求の段階で5,200億円が認められた。しかし、社会保障費の伸びを高齢化の相当分に収める歳出改革の方針に沿って、最終的に、年金スライド分を除き3,700億円に圧縮された。
骨太方針2024に盛り込まれた政府の「経済・財政新生計画」では、この方針を27年度まで3年間継続するとしている。25年度には、薬価の「中間年」が行われることになっており、予算編成の焦点の1つになる。
骨太方針2024では、医薬品開発のイノベーションの推進や安定供給確保の必要性、物価上昇などの環境の変化を踏まえ、25年度の薬価改定の「在り方」を検討するとしている。
(資料公表日 2024-07-29/MC plus Daily)
資料1:令和7年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について
(提供 / 日本経営)
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