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クリニック・薬局経営コラム

リーダーとして大事な「気付く」力

 職場でリーダーシップを発揮し、現場を率いていくためには、周囲の環境やスタッフ一人ひとりの状況をよく理解していることが大切ですが、こうした要素は常に変化を続けていることにも注意を向けなければなりません。一度状況を洗い出せばそれで終わり、というわけには行かず、絶えず生じる変化に「気付く」力が非常に重要なのです。今回のコラムでは、リーダーに求められる「気付く」力にフォーカスしてみましょう。

リーダーに求められる資質

 リーダーとしてチームを率いるためには、全体の状況を把握しつつ、スタッフ一人ひとりにも細やかに目を配る必要があります。チームに寄り添いつつ適切な判断やディレクションを行ううえで、こうした理解を欠くことはできないからです。医療現場においても、制度改定により生じた影響や患者さんの傾向の推移といった外的な要因から、スタッフの公私における環境の変動や運営収支の増減といった内的要因まで、周囲の状況は常に変化を続けています。状況を正しく把握するには、こうした変化に「気付く」力を持つことが大切です。数値のわずかな変化から異常を読み取ったり、職場における小さなミスからプロセス全体における課題を抽出したりと、「気付く」力の効果はさまざまな場面で発揮されます。
 普段は的確な対応をするスタッフが経理ミスをしたとします。単にその対処をして終わり、ではなく、少し立ち止まって考えてみることが大切です。顔色が冴えなかったり、どこか集中力を欠いていたり……そんな様子は見られませんか。実はそのスタッフは体調が優れなかったり、現在の仕事に悩みを抱えたりしているのかもしれません。職場における問題の多くは、実はその前に「サイン」が出ているものなのです。その時点で対処できれば、大きなトラブルを回避できる可能性も高まります。「気付く力」は、クリニック・薬局全体の業務品質の向上を目指す役割を担うリーダーにとって、欠くことのできない資質なのです。

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気付きの視点

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 多くの人が日常的に手に取るであろうテレビのリモコン。あなたの自宅のリモコンの右下のボタンは何でしょうか? こう問われてさっと思い出すことは意外なほどに難しいものです。これでは、たとえボタンの位置が入れ替わっていても気がつけないかもしれません。毎日目には入っているはずなのに見過ごしているものが、他にもいくつもあるのではないでしょうか。私たちの世界には情報が溢れています。しかしその全てを自分のなかに取り込めるわけではなく、取捨選択をして取り込む情報量をコントロールしています。このとき、その人が興味や関心を持つ事柄、すなわち自身を取り巻く世界に対する視点が、どの情報を取り込むかに大きく関わってくるのです。
 職場でも、ただ漫然と周囲を眺めているだけでは、情報は意識を素通りしていくだけでしょう。それでは当然変化に気付くこともできません。かと言って、全てにアンテナを張り巡らせることは非効率であるだけではなくそもそも不可能です。まずは自分の関心の高い分野や強みにしたい領域に視点を絞り、しっかりと注意を向けてみましょう。クリニック・薬局内の種々の問題は、実は相互に関連し合うことも多いものです。たとえばスタッフのモチベーションという視点で気付きを積み重ねることで、経営の問題点に気付くといったように、「気付き」の対象はやがて拡大し、より深い理解に到達することができるのです。

気付く力を伸ばすには

 こうした「気付き」の力を伸ばすには、日頃からさまざまな立場・価値観に触れることが重要です。さまざまな人と積極的にコミュニケーションをとるなかで、「なぜこの人はこういう意見を持つのだろう?」と意識しながら会話をすれば、「気付き」のヒントにもなるでしょう。より俯瞰的な視点を得るために、自院だけではなく、業界全体の動向を把握しておくことも有用です。業界誌に目を通したり、情報交換の機会を活用したり、意識的に情報収集を行うことを心がければ、自分のクリニック・薬局での問題点やその解決策への気付きを得るうえでも役立つ場面があるはずです。

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 細やかな「気付き」の力は、変化への柔軟な適応を実現するとともに、コミュニケーションを円滑にし、よりよい関係の構築にも役立ちます。一朝一夕で身につく力ではありませんが、普段から情報収集やコミュニケーションを積極的に行うことで、これまで見えてこなかった課題やチームメンバーの思いなどが、少しずつ自分の視界のなかで明確になっていくはずです。普段からのこうした心がけで、リーダーに欠かせない「気付く」力を身につけましょう。

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