クラウドサーバー使用のモニタリングシステム
「LabAlert PRO」は、クラウドサーバーを使用するモニタリングシステムです。
モニタリングする機器、モニタリングデータを保管するサーバー、およびモニタリングデータを利用するユーザ・拠点を、インターネットによって接続し、Webアプリによって管理します。モニタリングデータの保管やWebアプリは、インターネットによって接続されたクラウド型サーバーを使用します。
モニタリングデータの管理と閲覧は、パソコンやスマートフォンからクラウドサーバー上のWebアプリにアクセスしておこないます。機器が設置されている施設の外部から機器の管理ができるため、管理業務を施設内から外部へ独立させ、複数の施設管理を統括することができます。また、モバイル環境でモニタリングができるため、利便性に優れています。
また、インターフェースボードを装備するPHCライフサイエンス機器との組み合わせなら、温度センサーを介さないデジタル接続が可能。デジタル接続により、庫内/器内温度やCO2濃度、ドア開閉、警報発報などの運転状況やUVランプ等の消耗率をモニタリングすることができます。
対象機器の稼働状況を、リアルタイムに、スマートフォン、タブレット、PCから確認。
もちろん機器の異常もこれらのデバイス上でリアルタイムに把握することができます。機器異常はメール通報機能に加え、子機※や中継機に装備された外部警報出力を利用して、警報告知装置や電話発報装置への接続が可能です。
スマートフォン・タブレット・PCとも面倒な専用アプリケーションのインストールは不要。ブラウザの動作環境があればモニタリング・データ閲覧が可能です。また、PC用のWebアプリでは、お客様の希望期間のデータに簡単にアクセスし、データのCSV方式でのダウンロードも可能です。
※ 無線子機には外部警報出力は装備されていません。無線子機のシステムで外部警報出力をする場合は中継機の接続が必要です。
有線子機には外部警報出力を装備しております。
大掛かりな工事不要で運用開始が可能
クラウドサーバーのメリットは、OSや定期的なサーバー用PC自体の更新、データバックアップ作業、サーバー用PCの設置場所、データ増に伴うスペック/HDD拡張など、面倒なサーバーPC管理が不要なこと。モニタリングに使用するクラウドサーバーやデータの保守・管理、ソフトウエアのアップデートは、弊社(PHC)側が一括で行いますので、お客様がお使い頂くモニタリング環境は、常に最新バージョンです。
また、子機バッテリー等の消耗品の交換時期についても、アプリやブラウザ上に事前告知されます。また施設内にサーバー用PCを置かないので、万が一、施設が自然災害に見舞われた時でも、クラウド上のモニタリングデータを喪失することはありません※。
※ 詳しくは関連サービス規定をご確認ください。
子機1台に、専用温度センサー接続2chを装備。1台だけのモニタリングから50台を超える大規模施設までフレキシブルなシステム拡張性。
子機1台に、専用温度センサー接続2ch、デジタル入力ポート・接点入力・DC入力を各1ch装備。専用温度センサー接続2chには、PT100またはサーミスターの2種類のセンサーを接続することで、ラボ内の様々な機器/モニタリング状況にフレキシブルに対応できます。
「LabAlert PRO」には、モニタリング可能な機器の台数制限はありません※。例えば、棟が複数に分かれた接続機器が50台を超える大規模施設から、1台だけのモニタリングまで対応が可能。大規模な接続においては、モニタリング対象機器をグループ/ユーザー毎で個別に設定することもできます。また、接点出力端子から、施設内の警告灯や警報発報に、有線接続することも可能です。
※ 設置環境によって接続台数が限られる場合がございます。
PHCライフサイエンス機器との組み合わせなら
温度センサーを介しないデジタル接続で機器モニタリングが可能
超低温フリーザー、メディカルフリーザー、薬用保冷庫、薬用冷蔵ショーケース等の保存機器をはじめ、CO2/マルチガスインキュベーターや冷凍機付インキュベーター、グロースチャンバー等の培養機器、それにバイオハザード対策用キャビネットなど、インターフェースボードを装備したPHCライフサイエンス機器との組み合わせなら、温度センサーを介さないデジタル接続が可能。デジタル接続により、庫内/器内温度やCO2濃度、ドア開閉、警報発報などの運転状況やUVランプ等の消耗率をモニタリングすることができます。
機器ごとの設定温度やCO2/O2濃度、UVランプ点灯時間などの設定値の変更を、機器の設置場所に直接赴いたり、機器に直接触れずに、リモートで実施することが可能※。
※ 大規模施設内での設定変更作業の効率化や、CO2インキュベーター等、器内の清浄度が内容物に影響するような機器では、専用センサーを使用しないデジタル接続でのモニタリングが、コンタミネーションリスクの低減にも繋がります。
●PHCライフサイエンス機器とのデジタル接続による機器モニタリング
「FDA 21CFR Part11」「ER/ES指針」
コンピューター化 システムバリデーション(CSV)にも対応可能
センサー自体や機器設置におけるバリデーションや校正サービスの他にも、「FDA 21CFR Part11」「ER/ES指針」への対応証明や「コンピューター化 システムバリデーション(CSV)」にも対応可能です。
FDA 21CFR Part11とは
米国FDA(Food and Drug Administration:食品医薬品局)の「連邦法第21章第11条」として1997年3月発布。医薬品の製造や保管等に関するデータ収集やモニタリングに関する記録を電子媒体に置き換える際の要求事項を規定化したものです。
ER/ES指針とは
厚生労働省 食品局長通知として発行された「医薬品等の承認又は許可等に係る申請等における電磁的記録及び電子署名の利用について」のこと。薬機法にかかわる範囲での電磁的記録、電子署名について書かれたもので、日本版のFDA 21CFRPart11と言われています。
コンピューター化システムバリデーション(CSV)とは
医薬品等の開発から製造において使用されるコンピューター化システムが、正しく開発され、期待されている結果を得られているかを検証し、ドキュメント化するものです。