電子処方箋にまつわる知識の理解度調査
この記事は電子処方箋導入に必要なオンライン資格確認とHPKIカードの認知率についての第2回目の調査結果です。
今回の第2回調査結果では、オンライン資格確認に対する認知度は前回同様60%でした。認知度に大きな変化は見られなかったものの、導入率は37%と約10%増加しました。導入率の増加スピードは課題と思われますが、今後も緩やかな導入率上昇が見込めるでしょう。
オンライン資格確認の認知・導入度
開業医は60%近くがオンライン資格確認を知っており、勤務医は30%近くが知っているという結果になりました。前回と比較したところ、開業医に大きな変化は見られませんでしたが、勤務医は、前回より約10%認知が上がり、徐々に認知度が高くなってきたことがわかりました。
また、オンライン資格確認を導入・運用開始済みかお聞きしました。開業医の導入率は前回より約10%上がり、37%という結果になりました。導入検討中を合わせると50%を超える結果となり、今後さらなる導入拡大が期待されます。
さらに、年代別に開業医へオンライン資格確認を運用開始済みかお聞きしました。前回と比べると40代・50代の運用開始は2倍以上という結果になりました。40代以下の平均導入率は72%となり、新規開業する際にはオンライン資格確認が導入される傾向にあるようです。
オンライン資格確認義務化の認知度
オンライン資格確認義務化の認知度についてお聞きしたところ、半数以上が知っていると回答されました。また、未導入に対して罰則がある場合は導入すると回答した方が50%以上でした。今以上の導入率向上については、罰則の内容に左右されそうです。
HPKIカード保有率
HPKIカードの保有率についてお聞きしたところ、開業医は18%、勤務医は9%という結果になりました。前回に比べて保有率は若干増加し、40代以下の平均保有率は62%でした。カードの保有率拡大が目先の課題と言えそうです。
HPKIカードを保有しない理由についてもお聞きしました。
59%が必要性がないという回答で、電子処方箋の導入など、必要に迫られれば取得するという結果は前回と変わりませんでした。
第二回目の調査を実施し、40代以下の開業医が積極的に電子処方箋を導入しようとする姿勢が見受けられました。HPKIカードとオンライン資格確認の普及も進んでいるので、電子処方箋運用開始までにはさらなる導入率向上が期待できそうです。
※構成比は小数点以下を四捨五入している関係で、構成比の合計が100%を前後する場合があります