1:医療情報取得加算の見直し
令和6年12月より、患者さんのマイナ保険証の利用の有無にかかわらず、施設基準等を満たす場合には、1点を加算します。
【医療情報取得加算】
・初診時:1点
・再診時:1点(3月に1回に限り算定)
施設基準は以下の通りです。
次の事項を当該医療機関の見やすい場所およびホームページ等に掲示すること(対象はオンライン請求を行なっている医療機関)
(1)オンライン資格確認を行う体制を有していること(医療機関等向け総合ポータルサイトに運用開始日の登録を行うこと)
(2)患者さんに対して、薬剤情報、特定健診情報、その他必要な情報を取得・活用(※)して診療等を行うこと
※この情報の取得・活用の具体的な方法として、上記にあわせて、初診時の問診票の標準的項目を定めた「別紙様式54」を参考にすること
算定要件は以下の通りです。
上記体制を有していることについて、掲示すると共に、必要に応じて患者さんに説明すること(留意事項通知)
2-1:医療DX推進体制整備加算の見直し
令和6年10月より、マイナ保険証利用率等に応じて、3段階の点数に見直しされます。
【医療DX推進体制整備加算1】
・初診時:11点(月1回に限り)
施設基準は以下の通りです。一部、経過措置も発表されています。
(1)オンライン請求を行っていること
(2)オンライン資格確認を行う体制を有していること(医療機関等向け総合ポータルサイトに運用開始日の登録を行うこと)
(3)診療/薬剤情報、特定健診情報、その他必要な情報を閲覧し活用できる体制を有していること
(4)電子処方箋により処方する体制を有していること ※経過措置:令和7年3月31日まで
(5)電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること ※経過措置:令和7年9月30日まで
(6)マイナ保険証利用について、十分な実績を有していること ※経過措置:令和6年10月1日から適用
(7)医療DX 推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して診療を行うことについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること
(8)(7)の掲示事項について、原則としてウェブサイトに掲載していること。ただしホームページ等を有しない医療機関については、この限りではない ※経過措置:令和7年5月31日まで
(9)マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じること
算定要件は以下の通りです。
医療DX 推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合
【医療DX推進体制設備加算2】
・初診時:10点(月1回に限り)
施設基準は以下の通りです。一部、経過措置も発表されています。
(1)オンライン請求を行っていること
(2)オンライン資格確認を行う体制を有していること(医療機関等向け総合ポータルサイトに運用開始日の登録を行うこと)
(3)診療/薬剤情報、特定健診情報、その他必要な情報を閲覧し活用できる体制を有していること
(4)電子処方箋により処方する体制を有していること ※経過措置:令和7年3月31日まで
(5)電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること ※経過措置:令和7年9月30日まで
(6)マイナ保険証利用について、必要な実績を有していること ※経過措置:令和6年10月1日から適用
(7)医療DX 推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して診療を行うことについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること
(8)(7)の掲示事項について、原則としてウェブサイトに掲載していること。ただしホームページ等を有しない医療機関については、この限りではない ※経過措置:令和7年5月31日まで
(9)マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じること
算定要件は以下の通りです。
医療DX 推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合
【医療DX推進体制設備加算3】
・初診時:8点(月1回に限り)
施設基準は以下の通りです。一部、経過措置も発表されています。
(1)オンライン請求を行っていること
(2)オンライン資格確認を行う体制を有していること(医療機関等向け総合ポータルサイトに運用開始日の登録を行うこと)
(3)診療/薬剤情報、特定健診情報、その他必要な情報を閲覧し活用できる体制を有していること
(4)電子処方箋により処方する体制を有していること ※経過措置:令和7年3月31日まで
(5)電子カルテ情報共有サービスを活用できる体制を有していること ※経過措置:令和7年9月30日まで
(6)マイナ保険証利用について、実績を有していること ※経過措置:令和6年10月1日から適用
(7)医療DX 推進の体制に関する事項及び質の高い診療を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して診療を行うことについて、当該保険医療機関の見やすい場所に掲示していること
(8)(7)の掲示事項について、原則としてウェブサイトに掲載していること。ただしホームページ等を有しない医療機関については、この限りではない ※経過措置:令和7年5月31日まで
算定要件は以下の通りです。
医療DX 推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関を受診した患者に対して初診を行った場合
2-2:マイナ保険証利用率について
・各医療DX推進体制設備加算におけるマイナ保険証利用率は、令和6年10月は15%、10%、5%からスタートし、令和7年1月に基準を引き上げます。令和7年4月以降のマイナ保険証利用率の実績要件は、附帯意見を踏まえ、令和6年末を目途に検討、設定されます。
【医療DX推進体制整備加算1】
・令和6年10月〜12月:15%、令和7年1月〜3月:30%
【医療DX推進体制整備加算2】
・令和6年10月〜12月:10%、令和7年1月〜3月:20%
【医療DX推進体制整備加算3】
・令和6年10月〜12月:5%、令和7年1月〜3月:10%
・マイナ保険証利用率には2種類あります。
① レセプト件数ベースマイナ保険証利用率
(2か月後に把握可能→実績を3か月後から反映可能)
=マイナ保険証の利用者数の合計÷ レセプト枚数
② オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率
(1か月後に把握可能→実績を2か月後から反映可能)
=マイナ保険証の利用件数÷ オンライン資格確認等システムの利用件数
・「①レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」が基本ですが、「②オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」の方が迅速に把握できるため、令和7年1月までに限り、①だけでなく、②を用いることも出来ます。
・「①レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」は、支払基金から毎月、各医療機関・薬局にメールで通知されています。「②オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」も、今後、支払基金から通知予定です。これらの利用率は、「医療機関等向け総合ポータルサイト」にログインして確認することも可能です。
・原則としては、適用時期の3月前の「①レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」を用います。ただし、令和6年10月~令和7年1月は、適用時期の2月前の「②オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることもできます。また、適用月の3月前の「①レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」又は2月前の「②オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」に代えて、その前月及び前々月のマイナ保険証利用率を用いることも可能です。
表:参照可能なマイナ保険証利用率の実績
出典:
厚生労働省HP「医療DX推進体制整備加算・医療情報取得加算の見直しについて」
(https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/001277499.pdf)