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クリニック・薬局経営コラム

薬局独立案件の掴み方4パターン

 薬局を独立開業するためには、独立案件を見つける必要があります。その掴み方には4パターンあります。今回は、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
 しっかり理解した上で、ベストな選択をしましょう。

<全4パターン>

  • パターン① 院内から院外への切り替えによる薬局開設
  • パターン② クリニックと薬局のダブル新規
  • パターン③ M&A仲介会社からの紹介
  • パターン④ 独立支援やフランチャイズ制度がある会社と組む

パターン① 院内から院外への切り替えによる薬局開設

 院内処方で診療を行ってきたクリニックや病院が、院外処方に切り替えるパターンです。既存の患者さんがすでに数多くいるため、数字が読みやすく、立ち上がりも早いため、不確定要素が少ない方法です。初期投資の回収の目途も立ちやすく、院外への切り替えに伴い、クリニックの医師は診療に集中できますし、患者さんにとっても相談窓口が増えることで三者に理がある形と言えます。
 しかし、2020年2月時点で医薬分業率は77.3%となっており、分業率80%時代もまじかと言われています。(※日本薬剤師会調べ)そのため院内から院外へ切り替えを検討している医師を見つける事は相当難しい状況です。ですが、クリニックや病院も後継者不足のため、M&Aで譲渡されるケースも多く、院長が変わるタイミングで院外処方へ切り替える場合もあります。そのため、このパターンで独立できる可能性もゼロではありません。

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パターン② クリニックと薬局のダブル新規

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 新たに開業する医師と一緒に開業するのが2番目のパターンです。最も大きなリスクは開局後の赤字期間です。そのため、この赤字期間をできるだけ短くできるかが独立成功へのカギとなります。ですが、実は町のクリニックや病院の3割は赤字と言われています。新型コロナウィルスの感染拡大も相まって、2019年の医療機関(病院、診療所、歯科医院)の倒産は過去10年で最多となりました。(※帝国データバンク調べ)これらの状況も踏まえたうえで慎重に判断していく必要があります。
 ですが、一方で、ゼロベースで医師と共に理想的な医療提供を目指すことができます。立ち上がりさえ早く見込めれば、初期投資も抑えた形での開業が可能となります。勇気が必要なパターンですが、リスクを考えたとしても一緒に地域医療を支えたいと想える医師との出逢えたとしたら、チャレンジの価値はあるかもしれません。

パターン③ M&A仲介会社からの紹介

 M&A仲介会社から、薬局を売却したいオーナーを紹介してもらうパターンです。譲渡譲受と呼ばれる方法です。一般的な形は事業の切り離しとして行われる事業譲渡です。(他の形として株式譲渡などもあります。)子の場合、かかる費用は「営業権」「仲介手数料」「薬剤購入費」等に加えてレセコンのリース代などです。
 営業権とは、「のれん代」と呼ばれるもので、その場所で営業を続けていく権利を買うというイメージです。一般的な相場は営業利益の3~5年分です。営業利益とは、損益計算書上に表される利益のひとつです。売上高から売上原価を差し引いた「売上総利益」から、さらに人件費などの経費を差し引いて計算します。例えば、営業利益で1か月あたり30万円でている場合、営業権3年分だと約1000万円となります。ですが、近年売却で出ている薬局には営業利益が低かったり、出ていない場合はゼロの場合もあります。
 仲介手数料とは、仲介業者へ支払う手数料。これは紹介会社によって落差が激しいです。かなり法外な金額を提示される場合もあるため情報収集は必須です。特に“相場感”については注意しましょう。
 薬剤購入費とは、すでに在庫として持っている薬剤を購入する場合、売り主と交渉し薬価(もしくは購入費用)の〇〇%という形で支払います。実際の在庫金額と申告金額との差異によりトラブルも起きやすいため、棚卸を実際に行って実金額を把握する事をおすすめします。
 このパターンだと、営業をしてきた店舗のため数字や患者さんの傾向が読みやすいため、経営の見通しや資金調達がしやすいという特徴があります。営業権や仲介料には注意が必要ですが、独立するための方法としては採用しやすいパターンと言えます。

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パターン④ 独立支援やフランチャイズ制度がある会社と組む

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 最後は独独立支援やフランチャイズ制度会社と一緒に開業するパターンです。この方法はメリットデメリットの差が激しいと言えます。
 例えば独立支援制度がある会社へ入社した場合。案件が来た際に株式を半分ずつもち会社を設立し軌道に乗るまでサポート受けながら経営を学び、数年後、株式を買い取る形で完全独立という形があります。理想的!と感じるかもしれませんが、実は最もトラブルにもなりやすいです。3年で、という話が4年、5年と伸びるケースなどもあり、相当な信頼関係がある上でしか成立は難しいといえます。
 一方で、フランチャイズ制度を活用する場合、開業まではスムーズにいく可能性は高い半面で、ロイヤリティを支払い続けなくてはならないという状況が続きます。ロイヤリティとはフランチャイズとして開業をしたり、ノウハウを教えてもらう事に対しての対価です。ですが、このロイヤリティをめぐって親会社との訴訟になるケースも少なくなく、デメリットも大きいっパターンと言えます。
 ですが、独立支援やフランチャイズ制度で独立開業する場合、独立後も相談できたりサポートを受けたりすることができるため、経験値がまだ少なく、経営や運営に不安がある人にとっては、助かるケースともいえます。

 以上が、薬局開業するための、独立案件掴み方4パターンです。それぞれの特徴やメリット・デメリット理解した上で、ベストな選択をしていきましょう。

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