PHC株式会社

クリニック・薬局経営コラム

リーダーとして、心身のコンディションを維持するために

健康管理と危機管理は、同じ考え方でマネジメントできる

 現代社会は、長寿高齢化がすすむ一方で、昔ながらの生活習慣が崩れ、過食や運動不足、ストレスなどにより体調をこわす人も増えているようです。
 こうした中、職場の健全な経営のためには、リーダー自身の心身の健康がとても重要な要素です。リーダーだからこそ、他の人以上に健康管理が求められるというわけですが、そもそも、健康管理と危機管理、つまりリスク・マネジメントは、同じ考え方で進めることができます。

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 健康管理に必要な要素は「予防」「治療」「回復」「再発防止」の4つです。そして、リスクマネジメントに必要な要素とは「(危機を)未然に防止すること」「被害局限対応(被害を最小限にとどめるための処置)」「回復」「再発防止」の4つです。
 つまり、自身の健康管理のノウハウをしっかり身につけることは会社のリスクマネジメントの向上につながります。そして、健康で豊かな人生を築くことができると同時に、職場を守り、スタッフの生活を守って社会貢献にもつながっていくということなのです。

不眠対策に役立つ!パイロットの時差ボケ解消法

 健康管理もリスクマネジメントも、まず重要なのは予防(未然防止)です。航空機パイロットの場合は、航空法により、年2回も非常に厳しい全身の健康診断が行われ、これを毎回クリアしないと乗務は続けられません。
 そこで私が健康維持と病気予防のために心がけてきたことは「ストレスを溜めない」「バランスのとれた食生活」「よい睡眠をとる」の3つです。
 仕事のストレスを溜めないためには、まずメリハリをつけることです。たとえば、嫌なことや失敗について、いつまでも考え続けないこと。私の場合は「ブリーフィングは制服を着て行う。制服を脱いだら仕事の話は一切しない」などを徹底してきました。

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 また、「よく眠る」は現代人にとって、難しいことの一つかもしれません。コンピューターや携帯電話の普及により、生活はますます夜型になり、結果的に「不眠」「朝起きられない」「日中ボンヤリする」という不調が増えているそうです。こうした睡眠リズムのトラブルはいわば時差ボケ状態であり、健康にも影響します。
 国際線パイロットは、時差ボケによる不調を防ぐために、それぞれ時差コントロールを行っています。私は「現地時間に合わせる」という方法をとっていました。到着時間が夜なら食事をしてそのまま眠り、朝日が昇る時間にはまだ眠くても起床し、約1時間ほど必ずウォーキングをします。
 睡眠をコントロールするメラトニンというホルモンは、朝日を浴びてから15時間前後に多く分泌され、その夜の眠りの質を向上させるといいます。朝のウォーキングはこのメラトニンホルモンの分泌を促し、体内時計をその国の時計に合わせる働きをするというわけです。
 リーダーとして、まずは自分の健康管理が、リスク・マネジメント向上につながる大きな要因であることを忘れないでいてください。

 
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筆者情報

小林 宏之(こばやし ひろゆき)

1946年、愛知県新城市生まれ。東京商船大学航海科中退後、1968年に日本航空に入社。入社以来42年間一度も病欠、自己都合でスケジュールを変更せず。乗務した路線は日本航空が運航した全ての国際路線及び主な国内線、総飛行時間は18,500時間。首相特別便機長や湾岸危機時の邦人東南アジア人救出機機長などを務め、2010年3月に日本航空退職。現在は、日本航空機操縦士協会の副会長、慶応大学大学院の非常勤講師を務める傍ら、危機管理・リスクマネジメントの専門家、航空評論家としてメディアや講演会などで活躍中。著書は『機長の集中術』『機長の健康術』『JAL最後のサムライ機長』『ザ・グレート・フライト〜JALを飛んだ42年』など。

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