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クリニック開業 医師 2020.08.05 公開

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あなどるなかれ窓口未収金問題

※本内容は公開日時点の情報です

#開業直後の悩み

あなどるなかれ窓口未収金問題

開業後に直面するかもしれない窓口未収金問題

クリニックを開業してからというもの、患者はひっきりなしに訪れ大盛況。さぞかし経営状態も良好だろうと思いきや、フタを開けてみると懐事情は意外にも逼迫していた─。今回は、こんな不思議で困った状況を引き起こすかもしれない「窓口未収金問題」についてお伝えしていきます。
ご存知の通り、保険医療機関の収入のメインは、自由診療が特別に多い診療科目を除けば社会保険・国民健康保険からの診療報酬です。ですから、その分に関しては一般的な企業と異なり、サービスの対価が回収できないというリスクを考える必要はほとんどありません。しかしサブの収入源となる一部負担金、つまり被保険者である患者が窓口で支払う分の料金(制度により受診費用の1割から3割))については、常に未回収となるリスクと隣り合わせです。何しろ医師には応召義務があり、診療行為を求められたら原則として正当な理由がなければ拒めないのです。たとえ診察料を踏み倒す気満々の患者だったとしても、おいそれと追い返すわけにはいきません。

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負のスパイラルに陥る前に対策することが肝心

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たしかに手術患者・入院患者が多い大病院に比べれば、クリニックの患者が窓口で支払う金額は小口のものがほとんどでしょう。ですが楽観視しては危険です。一件一件が少額だからこそ、電話・郵便などを使って催促する手間やその人件費を天秤に掛けた結果、泣き寝入りするクリニックが後を絶たないのです。窓口未収金を増えるままに放置しておけば「塵も積もれば山となる」の言葉通りいずれ驚くほどの額となるでしょうし、「あのクリニックは踏み倒しやすい」という悪い噂が近隣に広まりでもすると素行の良くない患者が集まるばかりか、きちんと料金を払っている患者にまで不公平感を与える原因となってしまいます。
このように、窓口未収金の存在はクリニックにとって悪循環を生みやすい問題です。負のスパイラルの解決は後手に回るほど厄介ですから、未収金が膨れ上がってから解決方法を探っても選択肢は限られるでしょう。ということは未然に防ぐことが肝心。つまり、未収金の発生自体を抑制することに注力すべきです。では未収金を最小限に抑えるためには、いったい何をすればいいのでしょうか。まず見極めなければならないのが、支払いを滞らせている患者が、お金を「払えない」患者なのか、「払わない」患者なのか、ということです。

払えない? 払わない? 患者をよく見て対策を練る

もし経済的な理由から医療費を「払えない」患者が多いようであれば、一部負担金の減免・徴収猶予制度を利用するように患者へ勧めてみましょう。これは、医療費支払いが困難な人のために市区町村が実施している制度です。一般的に周知されているとは言い難い制度ですので、該当する相談窓口をすぐに案内できるようにしておくと良いでしょう。ただし自治体によって利用要件はそれぞれであるため、事前に確認しておくことが肝心。なかには財源不足から実施していない自治体もあるので要注意です。
「払わない」患者、つまり支払いの意志が見えない患者が後を絶たない場合は、患者とのコミュニケーション不足を疑ってみるべきです。「受けた医療やその説明に納得がいかなかった」というクリニックへの不信感から、支払い拒否に繋がっているケースが案外と多いためです。たとえ少額だろうと、人は納得いかないものにお金を出したくないもの。「あなたに提供する医療は、○○な理由からベストなものです」という説明をした上で、患者の確実な了承を得るように日々心がけて下さい。正しいインフォームド・コンセントは、未収金を減らす一助にもなることを忘れないようにしましょう。

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